Official髭男dism、地元・鳥取で最長ホールツアーに幕「帰ってきました」

引用元:オリコン
Official髭男dism、地元・鳥取で最長ホールツアーに幕「帰ってきました」

 4人組バンド・Official髭男dismが22日、鳥取・米子公会堂で自身最長となるホールツアー『Official髭男dism one-man tour19/20 -Hall Travelers-』(全29公演)の千秋楽を迎えた。

【ライブ写真】なじみ深い公会堂で熱演した藤原聡らメンバーソロショット

 昨年10月からスタートした本ツアーは、本来は2月11日の神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで完結する予定だったが、1月に松浦匡希(Dr)がインフルエンザにかかり、岡山と鳥取の2公演を延期したため、振替公演が組まれたこの日が最終公演となった。

 メンバー4人のうち、藤原聡(Vo/Key)と松浦の2人が鳥取出身とあり、かつてバンドの練習でよく集まっていた地元・米子でのファイナルには早くからグッズを買い求めるファンが駆けつけて賑わいを見せた。

 メジャー1stアルバムでオリコン週間アルバムランキング1位を獲得した『Traveler』のラストトラック「Travelers」のSEで赤い緞帳がゆっくり上がると、アルバム1曲目の「イエスタデイ」でスタート。ギター小笹大輔のリフが印象的な「Amazing」、ダンサブルな定番曲「Tell Me Baby」を立て続けに演奏した。

 藤原は「帰ってきました! Official髭男dismです。めっちゃお待たせしました。待っていてくれて本当にありがとうございます!」と約1ヶ月の延期を待ってくれたファンに呼びかけ「一人残らず全員にグッドミュージックを届けて帰ろうと思ってステージに立っています。米子出身だからライブしに来たわけじゃありません。米子という町に俺たちのことを応援して、こうやって待っていてくれてチケット買って遊びに来てくれたあなたのために歌いに来ました! よろしくお願いします」とあいさつした。

 虹色の照明で藤原が美しく照らされると、バラード曲「115万キロのフィルム」をピアノ弾き語りし、ホーンセクションが印象的なオブリガードを奏でる。さらにアルバム曲から「バッドフォーミー」に続き、「Rowan」「ビンテージ」「最後の恋煩い」を披露し、熱の込もったプレイで観客を魅了した。

 藤原は「この公会堂は小学校の時に合唱コンクールとか吹奏楽の定期演奏会とかをやった場所で、そこにこんなに人がいると思うとびっくりします」となじみ深い場所であることを明かし、「今日という日を待っててくれたということは本当にうれしいし、その期待感を500倍くらい上回るセットリストを準備してきました」としみじみ。

 また、新型コロナウイルスの予防対策でマスクをしている観客に「マスクの奥を笑顔にして帰ることをここに誓うし、心の底から思い切り笑ってグッドミュージックにまみれて帰ってもらうようにしっかりと一生懸命やっていくんで。後半戦も盛り上がっていく準備できてますか? 全員で最高のライブを創っていきましょう」と呼びかけた。

 「ブラザーズ」で会場一体となり、「FIRE GROUND」で観客の熱気が最高潮に達すると、小笹がフィーチャーされるギターソロの間奏では、藤原が「今までメンバーに黙って準備していた」というショルダーキーボードを持ち出し、2人で大熱演。「ノーダウト」のイントロが流れるとさらに高揚感が高まり、「Stand By You」では新たなライブアレンジが施されホーンセクションの音色に乗せて大合唱に。本編ラストはメロウなミドルナンバー「ラストソング」で締めくくった。

 熱気冷めやらぬファンはアンコール代わりに「黄色い車」を歌い、それに呼応して再び登場したメンバーは、12日にリリースしたばかりの新曲「I LOVE…」を演奏。ゴスペル調のフレーズでは会場が一体となった合唱とクラップが鳴り響いた。

 藤原は地元の銀行で営業マンとして働いていた時代を振り返り「この町で、営業で原付で回っているときにふと浮かんだメロディーから生まれた曲です」と叫ぶと、「異端なスター」をソウルフルに熱唱。ラストナンバー「宿命」のイントロとともに金銀テープが舞い、大団円を迎えた。

 Official髭男dismは、3月から自身初にして最大規模のアリーナツアー『Official髭男dism Tour 2020 -Arena Travelers-』(全国11ヶ所22公演)を開催予定。新曲「Laughter」が5月1日公開の映画『コンフィデンスマンJP プリンス編』の主題歌に起用されることも決定している。