「麒麟がくる」東庵役の堺正章「顔が近くて抱きしめてやろうかと」道三役の本木を語る

引用元:ENCOUNT
「麒麟がくる」東庵役の堺正章「顔が近くて抱きしめてやろうかと」道三役の本木を語る

  NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の第4話が9日放送された。堺正章が演じる京の医師・望月東庵が、斎藤道三の命により、尾張・織田信秀の様子を探るため、尾張へと向かう。東庵は、京に暮らす医師。大の双六好きで、今は落ちぶれているが、朝廷や各地の戦国大名などに不思議な人脈を持ち、生涯にわたって光秀を導く存在となる。

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 堺は斎藤道三とのシーンについて「東庵は心の中で、道三は絶対に首は斬らないと読んでいます。道三は情報がほしいので、東庵を殺してしまうと何の情報も得られませんから、絶対に首は斬らない。東庵にしても、借金を返すためには、道三は大事な男ですからね。道三をも手玉にとりつつ、情報を与え、信秀を視察し、また道三に情報を与えていく・・・東庵は不思議な役どころです。でも、もしあのとき道三に斬られていたら、あそこで僕は最終回でした からね(笑)。生き延びることができて良かったです。あのころは、命はとても軽いもので、毎回戦死や病死で、次から次へと人がこの世を去っていきます。その時代を成した男たちでも、やっぱり健康や寿命にはかなわないところがありますから、ドラマの中でも、命を預かる医者は、大事な役どころだと思います」とコメントした。

 また斎藤道三役の本木雅弘について「本木雅弘さんは道三をとてもエネルギッシュに演じていますが、それは光秀をどのように盛り立てていくかということの裏返しだと思います。道三はとても豪快で、ずうずうしい男ですが、『静』と『動』のうち、『動』を道三が演じ、そうすることで、そこに動じない光秀の姿がより引き立つような気がします。本木さんとは『徳川慶喜』以来の共演です。顔の距離がとても近かったです。抱きしめてやろうかと思いました。笑」とこれまでの長きに渡る役者人生を通して透けて見えてくる、それぞれの役に掛ける思いなども代弁してくれた。 「麒麟がくる」東庵役の堺正章「顔が近くて抱きしめてやろうかと」道三役の本木を語る 「麒麟がくる」【写真提供:NHK】

現代にも通じる生活感を上手く演じたい

 さらに織田信秀とのシーンについて「道三と信秀、どちらが手強いかというと、信秀の方が僕にとっては手強い相手です。信秀と双六で対決しますが、それは小さな『戦』のようでした。賭け事をしている時、人はどこか気を許してしまうことがありますので、そこから何か情報を得たり、その得た情報をどう生かしていくのか、今回はその序章に過ぎないのではないかと思います。高橋克典さんの演技も、迫力のある智将という感じでした」と語った。

 最後に毎週楽しみにしている視聴者に対して「東庵は、僕の中ではまだ謎の人物で、演じるのがとても難しいです。武将ではなく庶民ですし、どこか不思議な存在ですから、戦国の世でこれからどういかされていくのか、これからとても楽しみです。もしかすると宇宙人なんじゃないかと(笑)。武将たちのシーンは本音と建前が交錯しますが、東庵のシーンは、身構えずに少しリラックスしてご覧いただける、ホッとできる時間です。現代にも通じる生活感を、上手く演じることができればと思います」とコメントを残した。 ENCOUNT編集部