鈴木拡樹 2.5次元の舞台でカリスマ的な人気を誇る俳優の原点

引用元:婦人公論.jp
鈴木拡樹 2.5次元の舞台でカリスマ的な人気を誇る俳優の原点

舞台『刀剣乱舞』をはじめとするステージを中心に活躍し、カリスマ的な人気を誇る鈴木拡樹さん。13年間走り続けてきた原点には、ある少女からもらった1通のファンレターの存在が──(撮影=小林ばく 取材・文=婦人公論編集部)

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◆こんな幸せな空間がこの世にあるんだ

20歳のときに舞台演劇を観て、役者になることを決意しました。それまで演技経験があったわけではなく、役者という選択肢など考えたこともなかったけれど、生の迫力に圧倒されて、こんな幸せな空間がこの世にあるんだ、と思ってしまった。

家族はもちろんびっくりしていましたが、誰も反対はしませんでしたね。特に父は僕に、「何かやりたいことはないのか」とずっと言い続けてきたので、止めにくかったのだと思います。◆前を向いたきっかけは、人生初のファンレター

最初は挫折感しかなかったし、ここでやっていくのは無理だと容易に気づきました。それでも続けようと前を向いたきっかけは、僕が初めて出演したドラマを観た小学生の女の子から、人生初のファンレターをもらったからなんです。

ドラマに対する細かな感想が綴ってあって、手紙の最後にはシンプルに「がんばってください」と。勢いで飛び込んだ世界ではあったけど、僕が誰かにとってプラスのパワーになっているんだったら、まだまだ続ける意味があるのかな、と。ファンの方の言葉に、僕自身もすごく救われています、本当に。

デビューから13年。これから年を重ねていくと、いただける役柄も変わっていくと思います。そういう変化に対して柔軟でいられることが、一番の目標です。

2020年の日本は、オリンピックもあって活気づく年になると思います。3月から出演する舞台『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』が、その幕開けとなったらいいですね。そして、今までミュージカルを観たことのない方にもぜひ来てほしい。僕と一緒に新しい世界に踏み出してみませんか?

(撮影=小林ばく) 鈴木拡樹