今春、東京・大阪で上演される舞台『もうがまんできない』で、作・演出をつとめる大人計画の宮藤官九郎。1月31日に大阪市内でおこなわれた記者会見で、若者に舞台を観てもらうための努力を明かした。
今回の作品は、「携帯の位置情報ゲームをしてそこに集まっただけ、の人たちから物語が始まったら面白い」と考えたことが発端という。しかし宮藤自身は、そういうゲームは一切やってなかったそうだ。
「それではマズイと思って、某人気ゲームを始めたんですけど、全然面白くなかった(笑)。でも、一応そうやって若い人がやってることを試してます」と打ち明けた。
そうして若者文化を知ろうとする宮藤。自身は、「若い頃いろんな劇場で、安い値段でお芝居を観て、やっぱりそれで人生が変わりました」という。
近年、劇場に足を運ばなくなった若者の現状を、「(上演時間が)3時間以上あって値段が1万円だと、食わず嫌いすると思う」と分析。
本公演では、「若い人に興味を持ってもらえる内容にした上で、『行ってみるか』と思ってもらえる時間と値段にしています」と、上演時間は約2時間。22歳以下3800円のチケットを用意し、若者に観劇を呼びかけた。
『もうがまんできない』は要潤、柄本佑のほか、阿部サダヲや松尾スズキなど大人計画の俳優陣も出演。大阪公演は5月9日~21日に「サンケイホールブリーゼ」(大阪市北区)で上演する。チケットは一般7500円ほか、2月15日から発売。
取材・文・写真/吉永美和子
宮藤官九郎、若者の観劇離れは「長時間に高価格で食わず嫌いに」
引用元:Lmaga.jp