児童文学作家・那須正幹~51年間、スランプになったことは1度もない

引用元:ニッポン放送
児童文学作家・那須正幹~51年間、スランプになったことは1度もない

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、児童文学作家・那須正幹が出演。スランプについて語った。 児童文学作家・那須正幹~51年間、スランプになったことは1度もない ニッポン放送「あさナビ」 黒木)今週のゲストは「ズッコケ三人組シリーズ」などで知られる、児童文学作家の那須正幹さんです。自分で原稿を持ち込んだことがないそうですね。「書いてください」という注文が来る人生だったとおっしゃいましたが、書くのは早いのですか?

那須)早いですね。ズッコケの場合は半年に1冊ですが、その半年の間にどういう話にしようかと考えます。2ヵ月で書き上げます。その間に他の仕事もしていました。

黒木)「もう書けない」というときはなかったのですか?

那須)先輩の編集者の方は、「那須さんは絶対にスランプが来るよ」と言っていました。ですので、いつ来るのだろうと思っていましたが、この51年間、スランプというものはまったく体験していません。書き終わると次の作品の構想を、夜寝るときに頭の片隅で考えていました。

黒木)那須さんの頭のなかは、物語の宝庫ですね。

那須)その点ではまったく苦労しませんでした。

黒木)閃くということは才能だと思うのですが、次から次へと書かれて223冊。この原動力は何だと思われますか?

那須)好きこそものの上手なれではありませんが、話をつくることが好きだったのだと思います。それと体力ですね。

黒木)息抜きはどうされるのですか?

那須)船を持っていたので、70歳までは船で釣りをしていました。あとはよく山に登りながら話を考えていました。

黒木)やはり頭のなかは動いているのですね。釣りをしながら、構想を練っていたのですね。

那須)釣りのときだけは、構想を練ることができませんでした。

黒木)魚に夢中なのですか?

那須)魚だけはね、魚と勝負をしなければならないので。いかにして釣ろうかということばかりを考えていました。山登りは歩くだけですので。

黒木)そうなのですね。では、釣りが唯一のストレス解消、気分転換になったのですね。

那須)次の作品の間というより、1週間に1回は行っていました。

黒木)釣りに出られると、どのくらいの時間釣っていらっしゃるのですか?

那須)丸1日です。本当の釣り師は朝3時くらいからなのですが、私は9時くらいから出て、4時くらいまで釣っていました。

1/2ページ