長澤まさみ、ダークサイドの母親役で新境地 初共演の阿部サダヲと妖艶ショット

引用元:オリコン
長澤まさみ、ダークサイドの母親役で新境地 初共演の阿部サダヲと妖艶ショット

 女優の長澤まさみと俳優の阿部サダヲの初共演で、大森立嗣監督の新作映画『MOTHER マザー』が、今年の初夏頃に公開されることが発表された。本作で主演を務めた長澤は、母親・秋子を演じ、社会の闇へ堕ちていく女に挑戦。また、秋子と内縁の夫になるホスト・遼を阿部が演じる。

【もう1枚のスチール】妖艶な雰囲気漂う秋子と内縁の夫・遼

 本作の製作は、『新聞記者』(2019年)、『宮本から君へ』(19年)などの話題作を送り出し、現代社会のさまざまなテーマを世に問い続ける映画会社スターサンズ。河村光庸プロデューサーが、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て、『日日是好日』(18年)の大森立嗣監督とタッグを組み、新たな物語として映画化した。

 ゆきずりの男たちと関係を持つことで、その場しのぎの生活をおくる自堕落で奔放な女・秋子。しかし、彼女の幼い息子・周平には、そんな母親しか頼るものはなかった。やがて寄る辺ない社会の底辺で生き抜く、母と息子の間に“ある感情”が生まれる。そして、成長した周平が起こした“凄惨な事件”。彼が罪を犯してまで守りたかったものとは?

 超特報は、不穏な映像からはじまり、「周平」と呼びかける母・秋子のカットで終わるセンセーショナルな15秒になっている。

 公開されたビジュアルは、長澤演じる秋子が、息子・周平(幼少期:郡司翔)を抱きしめながら、挑発するようにこちらを見つめるスチールと、内縁の夫・遼と秋子の妖艶なスチールの2点。

 本作への出演を自ら選んだという長澤。2020年の今年、女優としての活動は20年目を迎え、5月には舞台『ガー ルズ&ボーイズ』で一人芝居に初挑戦し、映画では大ヒット主演作の続編『コンフィデンスマンJPプリンセス編』の公開と実話をベースにした本作と、硬軟相反する主演作が2作品続くことに。

 長澤は「今回この脚本をいただいて、結婚しておらず、子どもがいない自分は、母親目線ではなく息子の周平の目線で脚本を読んでいました。どこか他人事じゃないと思わせられるリアルさがあって、母親の存在の大きさについて、親が子を育てる責任について考えさせられ、この役を演じてみたいと思いました」と、この作品を選んだ理由を話している。

 一方、阿部は「脚本を読んで、親子って何なんだろうとしばらく考え、何かに寄生していないと生きていけない…人の弱さ、脆さを感じました。初共演でしたが、長澤まさみさんは、シリアスからコメディまで何でもできる女優さんということはわかっていました。母親役の印象はあまりなかったのですが、すごくグッときましたよ、親子のシーン…僕はいないシーンです(笑)」と、コメント。

 脚本も手がけた大森監督は「“女”として破滅的なキャラクターである秋子が、一方では、子どもをなめるように育ててきた“母”でもあるという一人の女性の大きな隙間をどのように描くかということに監督としてのやりがいを感じました。秋子は、強烈で想像を超えたキャラクターなので演じるのが大変だったと思いますが、撮影を進めるにつれ、長澤さんが作品の中でどんどん大きな存在になっていきました。長澤さんの非常によい表情を収めることができたと思います」と、自信をのぞかせている。